厚みによって旨味が違う!?本場仙台の牛タンが分厚くてジューシーな理由とは?

牛タン
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牛タンというと、薄くスライスした状態のものをイメージされる方は多いのではないでしょうか。しかし牛タンの本場である仙台の専門店で提供されるのは、分厚い牛タンです。

ではなぜ本場仙台の牛タンは分厚いのか、そしてジューシーな美味しさがあるのか、その理由に迫っていきましょう。

本場仙台の牛タンの特徴

1センチ弱から1.5センチ程にカットされている

牛タンといえば仙台であり、そこで提供されている牛タンの厚さはとても分厚いのが特徴的です。そしてその厚さにこそ、仙台牛タンの美味しさの秘密が隠されていると言っても過言ではありません。

さてその仙台の牛タンの厚さですが、専門店によって差があるものの、おおよそ1センチ弱から1.5センチ程度の厚さでカットされています。焼肉屋さんなどで出てくる牛タンは1ミリから2ミリ程度なので、厚さにはかなりの違いがあります。

当然、それだけ分厚くカットされていると食べごたえは満点ですので、牛タンを存分に楽しむことができます。

ジューシーな肉質が特徴

薄切りにされて提供される牛タンの肉質であれば、仙台牛タンほどに分厚く切って調理すると弾力がありすぎて食べにくいことが想定できます。しかし仙台牛タンは柔らかく、食べやすいです。

肉質が柔らかいのは、通常の牛タンに比べて脂身を多く含んでいるのでジューシーであるという点が大きな要素でしょう。噛んだ時にジワっと肉汁が染み出してきて、それが口全体に広がります。

仙台牛タンは一般的な薄切り牛タンの上位に位置するものではなく、ほぼ別物のカテゴリーと言ってもいいくらいの美味しさを兼ね備えています。

分厚い牛タンの美味しさは部位と形にあり

使われている牛タンの部位

本場仙台の牛タンがジューシーで柔らかい肉質であるのは、品質の良い部位が使われていることが理由として挙げられます。

実は牛タンには幾つかの部位が分かれており、牛タン全体で見て根元に向かうほどに脂身が多く、柔らかさやジューシーさが増します。特にタンの根元に近い部分はタン元という名称で知られており、希少部位としても有名です。

仙台の牛タンはタン元や、タン元に近い部位を積極的に使っているため、通常の牛タンよりも肉質が柔らかいので分厚く切られていたとしても食べやすいのです。

一番美味しく食べられる形状

分厚く牛タンがカットされているのは、それなりの理由があります。その理由であるのが、その厚さや切り方が一番牛タンを美味しく食べられる形状だからです。

柔らかい食感の肉だと、あまり薄くスライスしてしまうと食べ応えがなくなってしまいます。仙台の牛タンは先述した通りジューシーで柔らかい肉質なので、ある程度の厚さがあることでしっかりと味わって食べることができます。

さらに切り込みを入れるなどして、タレなどが絡みやすくなっているのも美味しさの秘密です。単純に意味もなくカットされているのではなく、カットの方法や形状も牛タンの味に繋がるしっかりとした理由があります。

ジューシーさは調理方法も関係している

炭火で焼き上げる良さ

高い肉質と分厚い牛タンは、その素材の良さだけでなく本場ならでわの調理方法によってもジューシーさが増しています。その調理法の一要素であるのが、炭火で焼き上げているという点です。

炭火は火により熱だけではなく遠赤外線も出るため、お肉の旨味をギュッとその中に閉じ込めてくれる働きをしてくれます。元来ジューシーな品質の良い牛タンですから、炭火で焼くことでよりそのジューシーさを保持しつつ加熱できるのです。

炭火で肉を焼くのは、設備的な面はもちろんのこと調理技術の面でも難しいものです。その点で、仙台の牛タン専門店では炭火で上手に焼き上げているので、分厚く美味しい牛タンになります。

熟成させることでより深い味わいになる

牛タンの調理方法としてもう一つ美味しさの要になっている要素であるのが、店舗で調理をする前段階にしっかりと熟成がなされているという点です。

牛肉は熟成の工程によって、肉質が柔らかくなるだけではなく肉の味自体にコクや風味が深まる傾向があります。仙台牛タンは温度・湿度管理を行いつつ、下味をつけながら熟成することもあるので、非常に繊細に熟成の仕込みが行われています

この手間暇かけた熟成の過程を経ることで、分厚い牛タンの肉質に旨味が増し、あの仙台の牛タンの味を作り出しているのです。この熟成の有無も、一般的な牛タンとの大きな違いの一つでもあります。

まとめ

仙台の牛タンが厚みによってジューシさーや旨味があるのは、分厚く切ることで美味しく食べられる肉質を持った部位を使い、しっかりとした仕込みや調理を行っていることが理由になります。この質の高さと手間暇をかける度合いが、その美味しさを作り出しているのです。

その他の牛タンに関する記事はこちら → タン塩と牛タンのちがいを解説

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