牛タンを美味しく食べるには…部位ごとの特徴を知ろう!

牛タン
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牛一頭から取れる牛タンは大きいため、おおまかに4つの部位に分けることができます。そしてその部位によって違いがあり、適した食べ方も変わってきます。

それでは牛タンは部位によってどのような特徴があるのか、そしてその特徴に合わせた適した食べ方や調理方法は何か、牛タンをより美味しく食べるためにそれらのポイントについて知識を得ていきましょう。

タン中

広く流通している部位

まずタンの部位の中で一番馴染み深いのが、タン中です。この部位はタンの真ん中に位置しており、一般的に広く流通しています。他のタンの部位と比較してみると、最も標準的な肉質を持つ部位だと言えるでしょう。

タン中はその中心に向かうに連れて肉質が柔らかくなり、外側になるほど肉質が硬くなっているという特徴があります。この独特な肉質が、食べた時に弾力性のある食感に変わります。これがタン中の魅力の一つです。

幅広い料理で使える

タン中は一般的に、焼肉屋さんで牛タンとして提供されることが多いです。ですので薄くスライスして焼肉にするのがスタンダードな食べ方になります。塩味をつけてレモンをかけて食べるのも良いですし、お好みのタレにつけて焼くのも良いでしょう。

タン中は牛タンの中でも硬すぎず柔らかすぎずという標準的な肉質を持っているので、焼肉以外でも、煮込み料理や炒め物にも使うことができます。そのため型に嵌らない使い方ができる点から、幅広い料理で活躍してくれるのも特徴です。

タン先

硬く独特の匂いがある

タン先は牛の舌の先端部分に位置しています。その肉質の特徴としては、タン中と比べて筋肉の繊維が多く、それによって硬いという点が挙げられます。

さらにタン先は独特の匂いがあります。これは臭みとして感じられることも多いですので、使用する際にはその匂いを誤魔化せるような味付けをしたり、匂い消し効果のある食材と一緒に調理をしましょう。

煮込み料理に最適

タン先の硬さや匂いがあるという特徴から、シンプルに焼いて食べるのではなく、煮込み料理などに使うのが最適になります。煮込むことによって硬い肉質が柔らかくなりますし、野菜と一緒に煮込むことでタン先の癖のある匂いを少なくできるので食べやすくなります。タンシチューなど、じっくりと煮込める料理に使用しましょう。

ただし、タン先も場合によって焼肉にして食べられることもあります。食感が強い牛タンが食べたいという場合は、シンプルに焼いて食べるのも良いでしょう。

タン下

タンの中で最も硬い部位

舌の付け根の部分であるタン下は、牛タンの部位の中で最も硬い肉質を持っています。これは肉の繊維が密集しているからです。

硬いというと質の悪い肉のように聞こえるかもしれませんが、弾力に富んだ食感があるため、使い方によっては最高の食材になってくれます。

挽肉にして加工素材として使用する

タン下の使い方として適しているのは、挽肉にして加工素材にすることです。そうすることで、筋繊維をある程度分解することができます。それに挽いた状態でも肉の弾力はまだ残っていますので、独特の食感を持った挽肉になり、ハンバーグなどに使うことで料理の美味しさを増すことができます。

またじっくりと煮込むことで筋繊維をほぐすことができるので、煮込み料理に使うのも良いでしょう。ただし他のタンの部位に比べて、煮込んでも肉の硬さが残りますので、その点には注意しておいてください。

タン元

タンの最高級部位

タン元は牛タンの付け根の部分を指します。そしてこの部位は、牛タンにおける最高級部位として有名です。なぜ最高級部位なのかというと、希少性が高いことやその肉質の良さが関係しています。

気になるそのタン元の肉質については、ある程度の食感を残しつつも柔らかい肉であることや、脂もたっぷりと乗ってジューシーであるのが特徴です。そのためタン先やタン下はもちろん、タン中と比べても別格の味わいがあります。

分厚く切って焼くのがオススメ

タン元は肉質も柔らかく脂も乗っているため、どのような料理であっても馴染むことができます。ですがその肉質の良さを存分に味わうという目的から、1センチ前後くらいに分厚く切って焼いて食べるのがオススメです。

味付けもタレを絡めて焼くのも良いですし、タン元の持つ本来の味を堪能したいという場合は塩と胡椒だけのシンプルな味付けでも十分楽しむことができます。

まとめ

牛タンの4つの部位は、それぞれが違った特徴を持ち、そしてその特徴の違いから適した調理方法も違います。

硬い肉質のものはそれが映える煮込み料理や挽肉などへ活用し、柔らかい肉質はその肉本来の風味や食感が味わえるような調理方法を行うことで、それぞれの部位の持ち味を引き出すことができるでしょう。

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